転職の採用面接は、企業側だけでなくあなたにとっての見極めの場でもあります。企業があなたを採用すべきかとうか判断するのと同じように、あなたも入社すべきかどうか判断しなくてはなりません。

内定が出てから慌てて、その企業の情報を集めようと思っても遅すぎます。外面的な情報や噂・評判など片側からの情報しか集まりません。企業からの直接の情報を得られません。企業から直接、話を聞けるのは面接です。面接では、自分をよく見せなければなりません。それなのに更に相手も探るというのは大変な作業ですが、転職に失敗しないために面接では企業の情報も得るように努めましょう。

あなたが自分を採用してくれるように見せているのと同じように企業もあなたが入社してくれるように見せています。企業があなたの本当の姿を見抜こうとしているのと同じようにあなたも企業の本当の姿を見抜けるように頑張りましょう。

面接で聞くべき事項は沢山ありますが、絶対に外せない質問は次の二つです。

  • 配属部署の人員構成、今回募集人材の位置づけと役割を教えていただけますでしょうか?
  • 職場をチラッと見せていただけますでしょうか?

この二つで、仕事内容と会社の雰囲気の二つを知ることができます。この二つはもっとも重要なポイントです。

一つ目の配属部署の人員構成と今回募集の人材の位置づけについての質問では、その部署の組織図・業務分担表を作るつもりで確認します。

photo credit: Luc Galoppin via photopin cc
組織図をメモしながら確認しても良いでしょう。
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部長がいて、課長が何人、係長が何人、スッタフが何人、課長が二人いるならそれぞれどのような業務を担当しているのか、係長・スタッフもしかり。

このように業務分担と業務フローを確認していけば、求人票では、はっきりと分からなかった今回募集している人材の役割と責任が自ずと明らかになってきます。

それぞれの性別や年令も確認しておくと部署の雰囲気もイメージしやすくなります。


二つ目の職場の目視は、最終面接で行います。通常、最終面接の終わりで「何か質問等はありますか?」と聞かれます。その際に「差し支えなければ職場をチラッと見させていいただけますか?」と聞きます。普通は「良いですよ」と答えてくれます。

職場を見れば、書類の片付け具合や社員の方々の雰囲気などを瞬時に感じるはずです。その場、その輪に自分が入ることができるかどうかを直感的に感じ取ることができます。

例えば、書類を積み上げておく習慣のある人が、机の上に書類一つない職場に入れば、毎日が苦痛です。職場を見れば、社員の人たちと上手くやっていけそうか否かも感じ取れると思います。

たとえ一秒でも自分の目で職場を見ておくと内定を受けるか否かの判断にとても役に立ちます

ちなみに職場を見せて欲しいといって拒否される場合の理由は二つだけです。一つは、最終面接の途中で既に不採用を決めてしまっている場合、もう一つは本当に見せたくない何かがある場合です。

面接では自分の確認したいことを確認することも大事ですが、相手がいることを忘れないようにしましょう。いくら聞きたい質問でも、相手すなわち面接官が不愉快に感じるような質問をしてはいけません。面接官が不快感を持てば良くない結果が出る可能性は非常に高まります。不愉快になってまで良い評価をしてくれる面接官は稀です。

回答する人によって回答が変わる抽象的な質問もお勧めできません。例えば、この会社の将来性について、どうお考えですか?やチームはどのような雰囲気ですか?といった質問は、人によって回答が変わる質問です。それよりも最終面接の時に職場をチラッと見て自分の直感で判断をする方が良いです。

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