経理の転職で空白期間があると落とされやすいは本当か?

経理の転職活動で人材紹介会社(転職エージェント)に行くと、「空白期間があると厳しいんですよね~」と言われることがよくあります(ちなみに言われていなくても心のなかで思われているのが普通)。

空白期間がある経理の人にも色々事情があるでしょう。解雇や倒産などで已むなく退職した経理の方、病気や怪我で已むなく退職した経理の方、現職と転職活動の両立が困難で退職した経理の方、資格取得の勉強などのために退職した経理の方・・・。

残念ですが、転職活動において空白期間があると厳しいというのは事実です。ただし、あくまでも比較の問題です。選考企業が、空白期間がある経理の人を否定しているという意味ではありません。空白期間がない人に比べると不利になるという意味です。採用担当者は、空白期間のない応募者を優先します。

空白期間は長くなれば長くなるほど、不利になっていきます。選考では、一ヶ月の空白期間よりも二ヶ月、二ヶ月よりも半年の空白期間のある応募者が後回しになります(現実には後回しにされたまま選考は行われないことが多い)。

ただし、退職後一ヶ月位までは、現職の応募者よりも有利なことがあります。

それは、急募案件です。急募の場合、文字通り急いで募集している求人。直ぐにでも入社して欲しいと思っている求人です。

このような求人は退職後一ヶ月程度までの応募者が非常に有利です。それ以上空白期間のある応募者も直ぐに入社できるのですが、残念ながら急募案件であっても一ヶ月程度以上は長くなればなるほど不利になります。

なぜ、転職では空白期間がある人は、ない人よりも不利になるのか?

それは、リスクを極小化したいとう採用担当者の心理的なものが原因です。

採用担当者が考えるリスクとは、

  • 何か問題があって転職先が決まらずに空白期間が生まれているのではないか
  • 勉強していたといっているが転職先が決まれないから言っている後付の理由ではないか

採用担当者は、「空白期間がある人は何かリスクがあるかもしれないから、先ずは空白期間のない人から選考しよう。退職せずに活動している転職希望者は大勢いるのだから。」という心理になります。採用担当者もサラリーマン(ウーマン)です。採用で失敗して社内考課でNGを付けられたくありません。

採用担当者がこのような心理に陥るときに注目すべきことは、応募者が優秀な人であればあるほど、何が問題があるのではないかという大きな疑念を抱いてしまうということです。

採用担当者は、こんなに優秀な人が転職先が決まらずに何ヶ月も経過しているのはおかしい、書類選考や面接で自分が見抜けない問題があるのではないかと考えてしまうのです。

これから転職活動をする方

先ず、心身を害する恐れのない限り、退職せずに転職活動を行うようにしましょう。それ以外、例えば、資格取得や会計専門職大学院入学のために退職しようと計画されている方は、離職期間を作ることによる大きなハンデを認識した上で、決断しましょう。

資格取得で得られるものは非常に大きいですし、経理関連の資格であれば、今後の業務にも活かすことができるのは間違いありません。資格を取得した人の伸びしろは、資格のない人よりも大きいですし、成長のスピードも早いです。

しかしながら転職市場では、資格取得のメリット<空白期間のデメリットです。

資格取得に特別の強い思い入れがないなら、計画の変更をお勧めします。たとえ資格取得や大学院通学であっても、採用企業の立場から見ると、仕事をしていない期間であることに変わりはありません。

転職の機会にリフレッシュで数ヶ月休もうと計画している方も離職期間のハンデを認識した上で、決断しましょう。

既に退職してしまった方

退職直後の人は、一ヶ月以内に転職を決めるよう全力を尽くしてください。遅くとも三ヶ月以内に転職先を決めましょう。狙い目は急募案件です。

ただし、大企業の急募は、直ぐに入社して欲しいのではなく、早く内定を出したい(入社はそれほど急いでいない)という趣旨のことが多いので、あまり有利にはなりません。

退職後三ヶ月以上経過している経理職の人で資格取得のために退職をしている人は、なにがなんでも目的の資格を取得してください。いくら頑張っても不合格であれば、全く意味がありません。採用担当者は「頑張り」を個人的に評価するかもしれませんが、採用の評価には加点しません。

傷病で三ヶ月以上経過してしまった人は、就業に影響がないこと、または就業で影響のあることを、正確かつ明確にわかりやすく伝えられるように準備をしましょう。応募書類に「○○病のため退職」と書いているならば、必ず現在の状況も合わせて書き、採用担当者が安心して選考できるようにしましょう。

転職活動をしていたものの、結果的にやむなく三ヶ月以上経過してしまった人は、就業中の応募者よりも不利になることを肝に銘じ、一層の努力をしましょう。三ヶ月以上経過したら絶対に転職できないとういうわけではありません。転職できた経理の人も大勢います。ただし、不利な状況を受け入れ、一層の努力をした人たちです。先ずは応募の数をこなしていくことから始めましょう。

書類選考でも面接でも、採用担当者が納得のできる説明を行うことが最低限必要です。納得できる説明があって初めてスタートラインに立てます。スタートラインに立つだけであって、採用担当者の納得感=加点ではありません。そこから努力が必要です。納得できるような説明ができない場合は、素直に自分の判断の誤りを認め、誤りに至った背景とその誤りを今後に活かすことができる点を説明するというのもひとつの方法です。
photo credit: sabeth718 via photopin cc



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チーフ コンサルタント

投稿者: チーフ コンサルタント

経理の転職相談を専門に年間約200人の経理の方と面談。以前は、総合商社本社の税務部門、経理部門、および海外法人にて業務に従事。本社 主計部・経理部での業務のほか、インフラプロジェクトの国際税務担当として、タイ、マレーシア、インド、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ウクライナ、エジプト、カザフスタン、ロシア等に赴く。その後、Big4国際会計事務所にて、ブランド価値評価、移転価格、業績評価コンサルティングに携わる。(米国公認会計士)