面接官はここを見ている

外見
態度
真偽の確認

応募者のほとんどは、中身で採用を決めて欲しいと思っています。
残念がら、現実は違います。


外見や態度から感じられる印象で決められています。

もちろん、企業はそのようなことで決めたとは言いません。面接官は、外見で決めたとは思っていないかもしれません。

中身で採用が決まるのが理想です。しかしながら、わずか1時間程度の面接だけで、あなたの中身を知り、評価することはできません。それを考えれば、外見や態度で決まると考える方が妥当です。あなたも人間性を見て欲しいとか中身をよく見て欲しいと面接官に望むのをやめましょう。わずか1時間程度の面接では現実的に無理です。面接で評価が高いのは、本当に仕事ができる人ではなく、できそうな人、本当に人が良い人ではなく、良さそうな人です。面接の1時間で本当に仕事ができるか、本当に良い人かは判断できないからです。

「できそう」とか「よさそう」とかの評価は、外見や態度から判断されます。面接官が見ているのは、あなたの外見や態度です。あとは、書類や話す内容に嘘がないかです。

外見でこの人は良いと思わせる

外見一つで、受かることもあれば落とされることもあります。
面接で初めてあなたを見た瞬間に、あなたの評価が先ず一度決まります。外見からあなたの能力、経験、将来性を判断します。その評価があなたの基準点になります。その後の面接は、基準点にプラスされるのか、マイナスされるのかです。最初の外見を見た瞬間の評価を基準に面接が進められていきます。いくら面接の内容が良くても、例えば最初の外見の評価がマイナス50点ならば、マイナス50点から加点されていきます。面接の内容が悪くても、最初の外見の評価がプラス50点ならば、そこから減点されます。

ですから、少なくとも最初の外見の評価は、プラスマイナスゼロ、できればプラスでなければなりません。あなたの外見の第一印象は、服装でほぼ決まります。なぜなら、あなた自身の体のほとんどが衣服で覆われているからです。一流の経理職に相応しい服装をしましょう。高価なものを買えと言う意味ではありません。応募する企業のレベルや業界に合う服装をして面接に臨みましょう。

身だしなみも大切です。いくら相応しい服装をしていても、しわくちゃだったり、汚れていたりしたら意味はありません。髪型や髭、爪など、清潔感の感じられる気持ち良い印象を与えるように身だしなみにも注意しましょう。紙袋やビジネスに相応しくないカバンに荷物を入れていくのも禁物です。

次に述べる態度に比べ、服装や身だしなみは簡単に変えることができます。それでも、服装に無頓着な応募者がいるのは残念でなりません。

態度でこの人は良いと思わせる

態度は採否の重要な要因になります。
あなたの中身が態度に現れると考えられています。
態度は、服装や身だしなみに比べると対策が難しくなります。
態度とは目に見えるものもあれば見えないものもあるからです。
態度には話し方も含まれます。
面接の評価が上がる態度には、ポジティブな態度、紳士的な態度、人当たりの良い態度・・・が挙げられます。どのような態度が望ましいのかは、面接官や企業の好みにより変わるので分かりません。だからと言って、評価の上がりそうな態度全てを面接の場で見せることは難しいでしょう。
面接の評価が悪くなる態度は共通しています。消極的な態度、横柄な態度、ビジネスパーソンとしての常識に欠ける態度、熱意の感じられない態度などです。

面接では、もともと自分の持っている態度のうち、評価の上がりそうな態度を一層強調して見せるようにします。その他の評価の上がりそうな態度は、面接の場で見繕うことは無理です。諦めましょう。

一方で、評価の下がる態度はを全て見せないように努めます。
面接では自分の持っているプラス評価になる態度を一層際立たせ、マイナス評価になる態度は一切見せないようにします。

真偽の確認

書類選考と第一印象(服装・身だしなみ・態度)で面接官は、経験・知識と人物像のイメージを頭の中で作り上げます。面接官は、このイメージを面接の中で確信に変えていきます。面接は、面接最初までに得られている情報の裏付け作業です。

第一印象(服装・身だしなみ・態度)でポジティブな印象を受ければ、ポジティブな人と言う前提で面接は進められます。ネガティブな第一印象であれば、ネガティブな人という前提で面接は進みません。1時間程度の面接で、ネガティブという前提を覆すのは容易ではありません。いかに第一印象が大事であるかが分かります。

履歴書と職務経歴書に書かれていること、職歴や職務経験に偽りがないかを自己紹介や質問を通して、真偽を確認していきます。書類と話していること、背景等の整合性も確認していきます。例えば、応募者が前職6年勤続だった場合、面接官:「前職のA社は離職率は高かったのですか?」、応募者:「環境が悪く、勤続3年以上は殆どいません」、面接官「そうするとあなたは6年ですから相当な古株社員になりますね。」から始まり、このあと、本当に6年勤続であるのか質問を通して裏付け作業をしていきます。
経験については、例えば「連結決算」と記載があれば、具体的にどのような業務分担でどの部分をあなたが担当していたのか、スケジュールはどうだったのか、どのような作業が難しかったのかなどの質問を通して、経験の裏付け作業をしていきます。

おもしろいのは、面接官が知識経験については、嘘・偽や誇大表現りがあるのではないかという疑いの目で見るにもかかわらず、第一印象(服装・身だしなみ・態度)については、それが嘘・偽りではないかという疑いの目では”見ない”ということです。第一印象は、面接官に与えた瞬間にそれが是となり、面接での前提になってしまうのです。

第一印象はポジティブだけど、本当はネガティブなのではないかと言う目で面接官は見ない。ポジティブな第一印象であれば、ポジティブな人という前提で面接は進みます。第一印象が良ければ有利に面接を進められます。第一印象が悪ければ、挽回は困難です。