凝った履歴書・職務経歴書はNGの可能性大

他人と違うレイアウトは得か?

自己PRに力が入り過ぎるあまり、または他の応募者との違いを見せるため、変わった体裁、書体やレイアウトで履歴書や職務経歴書を作成する方がいらっしゃいます。

自分の経験や能力を余すところなく知ってもらいたいという気持ちは十分に分かります。目にとめてもらうには、人とは違う体裁の応募書類が良い、というのも正しい考えといえるでしょう。

ところが、実際の書類選考の現場では、そのような工夫が応募者の意図する通りには作用していません。

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採用担当者の立場で考える

現在、転職活動で用いられている履歴書と職務経歴書の形式は一般化が相当進んでいます。粗方の応募者が同じような形式で作成した応募書類を提出しています。

このような状況の中、一風変わった履歴書や職務経歴書、パワーポイントで作成した職務経歴書が混じっていると、採用担当者は違和感を覚えます。例えば、情報メディア等で昨今よく使われているインフォグラフィック(infographics:情報、データ、知識を視覚的に表現したもの)も理屈で言えば、見やすくなるので良いはずなのですが、現実には採用担当者の心理はそのように働きません。

一般的でない形式の応募書類は、採用担当者を困惑させることにもなります。他の応募者と形式が異なるのでポイントがどこなのかを直ぐに判別することができません。たくさんの応募者を書類選考している採用担当者は、必ずしも応募書類を隅から隅まで読み込んでいるわけでありません。自分なりにポイントとなる場所、評価するコツを掴んでいます。先ずはそのポイントで応募者の評価・振り分けを行っているのです。

形式の異なる応募書類は、採用担当者の業務の流れ・パターンを乱します。結果的には応募者が損をします。大事なポイントが見過ごされてしまうかもしれません。全く読まれずにパスされてしまうこともあるかもしれません。

目立つことは良いのですが、経理職の場合、それがプラス要因に働くことは殆どないと言ってよいでしょう。

クリエイティブ系の職種の場合は、クリエイティブに目立つことがプラスに働くことが多いかもしれません。しかし、経理職の場合、変わった応募書類がプラスに働く確率は、万に一と考えおいて良いです。

経理職の書類選考では、変わったデザインよりも、採用担当者が知りたいことが他の応募者よりも要領よく簡潔にまとめられている方が評価が高くなります。採用担当者の立場から、すなわち採用担当者が選考しやすいように作成した応募書類が応募者にとってもメリットになるのです。

ノルウェーの研究でも立証されている

クリエイティブな応募書類が選考のプラス要因にならないということは、ノルウェーのビジネススクールの行った研究でも明らかになっています。(出所:European Journal of Work & Organizational Psychology via AvidCareerist

同スクールの研究チームは、クリエイティブなレジュメと一般的な形式のレジュメがどのうように評価されるかを研究しました。45人の企業の採用担当者と45人の学生が選考者となり、12人の応募者の一般的な形式、カラー、およびクリエイティブデザインの3種類のレジュメを評価。結果、一般的な形式のレジュメの41%が面接に進んだのに対し、クリエイティブなレジュメは27%しか面接に進めませんでした。カラーレジュメは32%でした。

ノルウェーと日本で全く同じ結果が得られるかは分かりません。しかし日本が他国と比べ、前例や形式にこだわる傾向がないとは言い難いことから、少なくともノルウェーのケースと同じようなに形式的な応募書類が有利になる傾向があると推察されます。

文字サイズも採用担当者の立場から

一風変わった応募書類か否かの観点以外にも注意が必要な点があります。

職務経歴書の枚数を抑えたい、一方で書きたいことが沢山ある。そのような場合に、文字サイズを一般的なサイズよりもかなり小さくしてしまうことです。職務経歴書に隙間なくみっちりと細かい字が並んでいるのを見た瞬間に、採用担当者は後回しにします。このような心理は、普段の仕事で誰でも経験があることです。ややこしそうな書類が来たら一旦、後回しにする。応募者にとっては応募が特別であっても、採用担当者にとっては、残念ながら中途採用も単なる仕事の一つに過ぎません。採用担当者が思わず後回しにしたくなるような書類を提出してはいけません。書類選考では”後回し”=”永遠に見られない”と思っておいてください。

文字サイズについて、さらに一点付け加えておいきたいことは、応募書類を見る人が何歳くらいの人なのか意識して欲しいという点です。一般的に経理課長~部長クラスが応募書類を決裁します。そうすると、年齢は一般的な企業で、40歳前後~50歳代になります。この年代の方は通常、老眼が始まっています。文字が小さすぎると読むのも難儀です。参天製薬のHPによれば、老眼は40歳前後からはじまる誰もがなる目の老化です。若手ベンチャー企業への応募であれば文字が小さくても問題ありませんが、一般的な企業に応募する場合、文字を小さくすることはお勧めできません。読んでもらえません。

具体的には、マイクロソフトのWORDの初期設定の文字サイズのままで良いです。フォント(文字種)も一般的なものを使用すべきなのは言うまでもありません。

応募書類は読む人、すなわち採用担当者の立場に立って作成しましょう。

まとめ