もし、あなたが経理を初めて数年しか経ていないのに、今の職場ではファイルや仕訳しかさせてもらえない、つまらない、もっと凄い仕事をしたい、そう思って、転職しようとしているなら今一度、立ち止まって考えてください。今、転職すべきかどうかと。
転職は後戻りできません。
転職しても解決しない例は珍しくありません。入社前は今よりもレベルの高い仕事をさせてもらえるような話を聞いていても、それは将来の話であって、入社後数年間は転職先でも同じような仕事を担当することになるのです。単に転職回数が増えてしまっただけと言うことになりかねません。
単なる仕訳やファイルであっても、その中で創造的に業務をこなすこと、例えば効率的に業務を行うために改善できる点がないかなど、検討・実行してみましょう。数十年後に必ずその経験は役に立ちます。会社の利益に貢献できる経理機能の重要な要素は生産性です。
あなたが経理部門の責任者となったとき、ファイル作業や事務処理を改善するアイデアを出せなければ生産性は向上しません。
今与えられている仕事を単に流してこなすのではなく、創造的なことまでやり遂げたと思ってから転職をしても遅くはありません。そのような人物になってからの方がより良い転職ができます。
ヒルティ著の幸福論には、このように記されています。
真の仕事ならどんなものであっても必ず、真面目にそれに没頭すれば間もなく興味がわいてくる。
ひとを幸福にするのは仕事の種類ではなく、創造と成功のよろこびである。